U-39は加藤くんと僕
O-40はぐちけんさん、哲さん、ぐっちさん、田村さん
みなさん、50位以内の経験がある強い方々です。
我々のスタート地点、奥共同店の前を市民210km、市民140kmが通過した後にスタートとなります
到着してから2時間程時間があるので、加藤くんと奥の登りを試走します。
勾配は5-6%程の緩い上りです。レースでは10分我慢です。
昨年は、25km/hr程の速度で入ったとのことでした。
一番初めの登りで千切れる訳には行きません。
レースの入りは大事です。
シード選手50人が前方に位置した、すぐ後ろに二人で陣取ります。
後方スタートは落車のリスクや、上りで先頭集団に離される可能性があります。
一番最前列に陣取る事ができ、集中を高めます。
これまで頑張ってきた練習を思い返したりしているときに、田村さんが無言で握手をしに来てくれました。 尊敬する先輩で有難かったです。
10時20分に我々ようやくスタート。予定よりも30分遅かったです。
スタートからいきなり奥の登りから始まりますが、先導車付きのパレード走行です。
この間登りながらも、位置取りをしようと周りの選手が横からかぶせて来ます。
先導車が旗を振りながらパレード走行終了を合図をすると、速度が上がります。
僕は、結構緊張していて、口の中カラカラ…。無駄に心拍も高かったです。
後ろで「うわー!!落車―!!」ガシャガシャー
と聞こえます。前方の位置取りは非常に重要だと感じました。
何とか、先頭集団の真ん中より少し前で奥の上りを終えました。
加藤くんは先頭集団から既に抜け出して、それに1人が着いて行きました。
●奥の登り:4km, 10:32, 平均速度:23.1km/hr, 平均心拍:175bpm●
そこから、要所である普久川ダムの登りまで20km程海岸沿いの平坦区間となります。
下りは70-80km/hrほどのスピードで、先頭集団は早くも加藤くんを捉えました。
向かい風区間で、あまり皆先頭を引きたがりません。
ローテは回りますが、3秒ずつ程度。40km/hrほどで巡航していたと思います。
そのため、後ろから集団が追いつき、大集団となっていました。
海岸沿いから左に曲がり、いよいよ普久川ダムの登りに入ります。
たまたま先頭ローテの具合で、僕が先頭で登りに入りました。
これが大失敗。
最初の1キロほど、自分が登りのペーサーになってました。
後で、加藤くんに言われたのは、入りがかなり速かったですよと。
当然、自分よりも速い人たちが、僕がタレたところで上げてきました。
そこで、30-40人くらいに一気に追い抜かれます。
登りの入りで踏み過ぎる悪いクセが本番にも出てしまい、目標にしていた先頭集団から千切れる歯がゆい思いをしました。
しかし、脚が終わった訳ではないので、息を整え淡々と登ります。
すると、先頭集団から千切れ来る選手が割とみられます。
その人たちを回収しているうちに、20人ほどの弟2集団が出来ていました。
●普久川ダムの登り:7.2km, 21.07, 平均速度:20.6km/hr, 平均心拍:180bpm●
KOM看板を超えると、高速ダウンヒルとなります。
集団で下るのは非常に怖かったですが、下りでも脚を回し続けました。
下り終わると、再び割と長めの学校坂といわれる区間に入ります。
普久川ダムの登りでできたパックでそのまま登り口を迎えます。
淡々と登りますが、この集団の中では、自分が割と登れる方だということは感じました。
そのため、自然と自分が集団の先頭にでてしまいペースをつくるかたちとなっていました。
時々、後ろから「そのペースに着いていかなくていい!!」
という声が飛び、集団のペースが落ちます。
ペースが合わないですが、単独でこの集団を抜けても、そんな一人で走る脚なんて持ってません。まだ60kmほど残されているので、ぐっと我慢します。
結果として、自分よりも遅い人たちを引っ張っただけだったと思います。
●学校坂:7.2km, 18.45, 平均速度:23.3km/hr, 平均心拍:173bpm●
学校坂を登りきると、緩い下り区間ながら、細かいアップダウンが連続する区間となります。
ここからか着順を上げることに専念することとしました。
大体先頭を引くのは、自分と他3-4人
また、市民210km、140kmの選手も混じった30人ほどの集団となっていました。
緩いアップダウンは得意なので、かなり踏んだと思います。
その間、10-20人程度の色んなカテゴリーの集団に追いつき、吸収していきました。
集団中では、「もう駄目です…。脚が攣るので離れてください!!」と幾人かは落ちて行きました。
30℃の暑い沖縄で自分もいつかはこうなってしまうのだろうか…と他人事ではありませんでした。
この区間の終わりかけに、210kmの先頭集団が凄まじい速度で追いついて来ました。集団のなかに紛れて追走します。ツールド沖縄では、他のカテゴリーの集団に混じる事はフェアではないと、暗黙の了解的な認識があるようです。なので、我々の100km U-39カテゴリーでパックをつくりローテをしていました。しかし、集団が大きいので楽はさせてもらいました。
また、同カテゴリーの選手のゼッケンは、昨年度の上位選手だった(50位以内)ので、このままいけばシードも取れそうでした。そして、ついに海岸線の1kmほど先に加藤くん達がいる20人ほどの先頭集団が見えたので、このまま追いつけるかも!?と淡い期待が生まれました。
しかし、そんなに甘いものではありませんでした。
集団を引き続けたダメージは確実に脚にきていました。
●高江-平良区間:22.7km, 34:47, 平均速度:39.2km/hr, 平均心拍:168bpm●
ここまでで、70kmほど消化しています。
あと30kmをこの集団でやりきれれば…。ということを考えていました。
210kmの先頭集団の速度はサラ脚で走る北野朝練レベルです。
この人達は、本当に180kmも走ってきたのか!?と正直信じられませんでした。
みんながきつくなって、我慢比べと言われる登り区間が始まります。
慶佐次の登りが始まります。
高江-平良区間の登り区間では、終始集団にいてペースが合わないことは無かったので、
「まだまだ行ける。」と思っていました。
しかし、ここで右脚だったと思いますが、太腿が攣りました。
こうなると、無理に踏むと連鎖的に他の部位も攣る事は経験的に知っています。
僕のレースはここで終わったも同然でした。
●慶佐次の登り:3.1km, 7:48, 平均速度:24.4km/hr, 平均心拍:171bpm●
集団はあっという間に見えなくなり、自分と同じように脚が終わった選手がパラパラと残されました。あんなに人がいたのに、集団から取り残されるとみじめなものです…。また、自分が引いた集団の付き位置で走っていた選手に追い抜かれていくのも、何とも悔しい感じでした。
たしか、慶佐次を登り終わって、下りで気合いで追いつこうとしている直線で、ただ自分独りが50mほど後ろを必死で追走するところをバイクカメラマンから撮られたことを覚えています。集団から千切れると二度と追いつけないことは分かっていましたが、独りで走る方がよっぽどきついので頑張る必要がありました。やっぱりダメでしたが…。
元気であれば全く問題が無くとも、終わった脚にはツラいアップダウンが続きます。
●有銘の登り:1.4km, 6:20, 平均速度:13.5km/hr, 平均心拍:170bpm●
攣りそうな脚で騙し騙し淡々と登りをこなします。
そして、最後の難所。羽地ダムを迎えます。
ここが、最後の勝負ところですが…
ここまでレースに絡めなくて残念極まりなかったです。
ちなみに…
加藤くんら先頭集団は羽地ダムの登りを6人で迎えた様です。
ここで、3人が逃げて、加藤くん達が3人で追走するかたちであった様です。
最終的に、この3人が逃げ切ってゴール
加藤くんは5位でゴールでした。
●羽地ダムの登り:1.6km, 7:38, 平均速度:13.2km/hr, 平均心拍:161bpm●
羽地ダムが登り終わると残り10km
後ろから、10人ほどの集団が来たので、何とか着いていきます。
やっぱり集団は楽だ…。そして、この集団も前方の単独で走るあらゆるカテゴリーの選手を一人、また一人と吸収し、30人ほどの大きさになっていました。
この中に同カテゴリーの選手が7-8人ほどいたと思います。
やはり、着順を上げるために、この方々には負けたくないなという思いはありました。
最後の58号線に入ってからの残り5kmはほぼ全員でローテします。
残り1kmになり位置取りをします。
脚がいつ攣ってもおかしくない状況でした。
最後、200mで捲ろうとした瞬間に両足が攣ってしまいました…チーン…。
もう、踏むことも引くこともできません。
こんなかたちで終わるとは…と情けなくて涙がでました。。。
写真なので止まっていますが、10数秒このままの姿勢でゴール(涙)
---公式最終結果---
最終結果:59位
走行時間 3:23:18
平均速度29.51km/h
トップとの差17:14
市民100km under39
Number of Starter= 297
Number of Finisher= 168 --完走率・・・56%--
Did Not Finish= 129
市民100km over40
Number of Starter= 337
Number of Finisher= 82 --完走率・・・24%--
Did Not Finish= 255
暑さやら関門時間やら、いろんな意味で今年は過酷だった
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ツールド沖縄
目標の50位以内には惜しくも届きませんでしたが、力は出し切ったと思います。
まだまだ、集団での位置取りや脚の休め方など改善の余地がたくさんあると思いました。
でも、集団の前を引き、脚を使いましたが強い走りは出来たと思っています。
普久川ダムの登りで千切れたことで、上位争いからは遠ざかりましたが、諦めずに先頭集団が見えるところまで詰められました。最終的にトップゴールから約17分差でした。
加藤くんに聞きましたが、終盤は皆バテていて、速度が上がらなかったとのことでした。
結局、普久川ダムの登りでの一瞬のアタックについて行けずに千切れたことでレースは終わっていたのだと思います。こういう局面を意識して森林公園のトレーニングを積んできたのに。結果、役に立てられなかったのは、所詮は練習のための練習をしていたということです。
来年の沖縄では、更に強い走りが出来る様にトレーニングを積もうと思います。
特に、登りがもっと強くないと上位に絡めないことを痛感させられました。来シーズンは、登坂トレーニングとレース展開を磨くことがテーマになりそうです。
最高のメンバーでの沖縄でした。
長文お付き合いいただきありがとうございました。